中国 清朝三大秘密結社のひとつ「袍哥」(ぽうか)

中国最後の「袍哥」が逝去

『最後の袍哥』と呼ばれている羅明先(らめいせん)氏が94歳でその生涯に幕を下ろした。中国貴州省 遵義市 習水県土城鎮 の村民であった羅明先氏は6月23日に亡くなる。

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「袍哥会」(ぽうかかい)とは、のちに「哥老会」(かろうかい)と呼ばれ、中国大陸清朝時代に生まれた民衆の三大秘密結社『洪門』『袍哥』『青幇』のひとつである。

同会は主に四川省の西南地区を基礎に四川・重慶・湖南・貴州など分布し、地域社会構成のなかで実に大きな影響や役割を果たしてきた。

羅明先(らめいせん)氏は10歳の頃に父親と兄に連れられ袍哥会へ入ったという。後に家族全員が入会していた事を知る。入会はとても厳しく入会者は『義気』を携え、無論規則を厳守し、悪行をしてはいけないとあった。同氏は会に助けられた過去を持つ。

重慶で商売をしていたが、騙されて一文無しになり、途方に暮れ会員へ助けを求めた。会員らは、衣食住のみならず実家へ帰るお金も渡してきたという。そして、最後は騙された金銭全てが手元に戻ったそうだ。

袍哥会の会員は「清幇」(ちんぱん)と「葷幇」(くんぱん)の両派に分かれており、葷幇は非行的活動が多く、民衆からいわゆる「管理費」(みかじめ料)の徴収等も行なっていた。清幇は、日頃の煩い事や揉め事を治める役割をしていた。羅明先氏の家族らは皆清幇に属していた。

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近年、遵義市は運河遊覧の観光地に発展し、土城鎮は重要な港(碼頭)だった事から袍哥会の歴史も過去の文化として受け入れられた。政府の援助を受けて当時の袍哥会の「堂口」(集会所の様な)が復元され、その中で羅明先氏は現存する最後の袍哥会会員として訪れた観光客へ過去の歴史や自身の経験を紹介していた。自らが文章化もし多くの歴史文化の書籍に仲間入りするだろう。


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(写真はいずれもネットより)




〜後記〜

最後の袍哥が亡くなりました。
歴史の中で跳ね馬のように暴れ、そして真っ直ぐに駆け抜けた一つの時代が終わったかのような心寂しさを感じています。
袍哥会(ぽうかかい)はのちに哥老会(かろうかい)へと名を変え、元々軍隊に属する会員が多く、辛亥革命では大きな役割を果たす。今哥老会は台湾に存在するがしかし似て非なるものへと変貌しており、一律哥老の看板を下げ、名声のある洪門(ほんめん)の看板を掲げている者がほとんど。崇高なる忠義精神は置き去りとなり、かつての相互扶助は相互利用へとその本質から掛け離れた。

台湾にいらっしゃる残り少ない哥老会の正統伝承された大老(ターロウ)をわたくしは存じ上げているが、その名刺に刻まれた『漢留 哥老會』の自信に満ち溢れた威風堂々の文字がまぶたに浮かぶ。


袍哥(哥老)の精神は
『忠義千秋』
である。

この究極の標語は最後のひとりが亡くなった事で全ての幕を下ろしてやがて人びとの記憶から消えてしまうのか。心痛しつつ深く深く心に刻み込みたいと思います。







〜参考サイト〜


〜参考動画(中国語版)〜